過労死は先進諸国でなく、発展途上国の最貧民のあいだで深刻とされている。この場合は栄養失調などの要因も重なり、突然死だけでなくいろいろな病気から死に至る。特に、福祉に回すほど余裕のない国は、労働者の生活実態さえ把握できていない場合が多い。ただし、賃金が安く雇用が保証されていない途上国では首切りが簡単に行われるので、従業員の人員調整で生産調整ができる。国民の祝日以外は休日無しの毎日12時間労働は存在しても、日本で過労死に至るようなホワイトカラーの過酷な労働時間は途上国でも余り見られない。
「日本人は働き過ぎ」とよく言われたが、現在ではアメリカでも管理職は同等の労働時間と言われており、仕事中に脳溢血や心臓麻痺での死亡は存在する。ただし法治主義のアメリカでは契約および法律義務つまり金銭的報酬に見合わない労働を行うという滅私奉公は存在しない。
また首切りが簡単に行えるので従業員の数を調整することで余分な残業代を減らす経営が行われる。そこで長時間の残業が必要とされるのは大抵が最低でも数百万ドルの報酬をもらう重役である。アメリカの企業では、解雇が日常茶飯事であると同時に、職員募集も常時行われている場合が多く、転職は日常的に行われている。特に、高給取りは他社からのスカウトも多く、労働条件が気に入らなければ会社をやめるという選択肢が現実に存在する。また法律および契約の違反した企業に対する損害賠償は、世界に類を見ない厳しさである。このため過労死が会社による強制あるいは労災とは捕らえられておらず、社会現象と認識されていない。日本の過労死がカロウシとして特別視されて報道されるのもこのためである。ただし、カロウシは存在しないが、簡単に従業員の首を切れる制度のため、能力の低い(または技能が時代遅れとなった)人間はすぐさまワーキングプアとなり、一気に最下層へと転落することが多い(なお、年齢差別が禁止されているので、特別な技能のない中高年でも選ばなければそれなりの仕事は見つかる)。
おもに、ブルネイやクウェートなどは、過労死の割合が少なく、逆に、バングラデシュやネパールなどは過労死の割合が高い(過労自殺を含む)。
EU諸国では、労働時間は労働基準法によって制限されており、過酷な労働時間により脳溢血や心臓麻痺で死ぬということはほとんど考えられない。逆に考えられるのは不法移民を使った違法な労働環境での事故死などである。また無報酬で残業を行うという考え自体が一般的ではない。ただし管理職は業績報酬制であるため残業手当は存在しない。
日本においても労働基準法は整備されており、このような健康を損ねるような残業は禁止されているはずなのだが、現在のところ大企業においても法律が遵守されないことが珍しくなく、さらに企業を監督すべき労働基準局など行政機関の腰も重い。
ヨーロッパでは管理職も含め、私生活を尊重する気風が強く、会社での仕事による過労死はほとんど考えられない。ただし、職場での人間関係のこじれやいじめなどを理由に自殺するなどの事例はヨーロッパでも存在する。フランスでは、ルノーの心臓部とも言われるイヴリーヌ県のテクノセンターで、3ヶ月の間に従業員3人が自殺していたことが2007年2月に日本の報道機関でも報じられた。うち、1人は遺書で「仕事上の困難」を記しており、当局が「精神的虐待」が無かったかどうか捜査に乗り出すほどの問題となっている。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
海外での過労死も結構あるのですね。
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